複雑系ことはじめ
今までは、サイエンスといえば、"物理"であったと思います。
(これからもそうだと思いますが…)
その物理に、終わりが見えてきたそうです(妄想)。
「科学の終焉」という本ではそういうことを書いているのかな?(まだ読んでいませんので)
- 作者: ジョンホーガン,筒井康隆,竹内薫
- 出版社/メーカー: 徳間書店
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(ここで使っている"終わり"とは、"完成"の意)
で、その物理について。
その物理は、要素還元的にものごとを解決してきた。
現象そのままでは扱いにくし、考えにくいので、
現象を要素に分割し、それぞれについて個々に観察し、原理を見つける。
そして、その分割して得た原理を用いて、元の現象を説明する。
(分割して得られたものを、全体に還元する)
これが、要素還元主義である(多分)。
物理だけでなく、化学も生物(生態学などを除く)も地学(対象は複雑だが手法は要素還元的)も、そのようにして発展してきた。
自然科学だけでなく、社会科学(例えば経済学)などもそうだろう。
しかし、要素還元的には説明できないことが世の中にはたくさんある。
たとえば、"手"。
手を細かくしていくと、細胞になる。
しかし、その細胞から、"手"といものの機能は説明できない(のか?)。
要素を全体に還元しても、全体をうまく説明できないのだ。
脳しかり、気象や地震しかり、経済しかり・・・。
そこで、全体を全体として科学しよう、という学問が現れた。
複雑系の科学である。
さて、複雑系の科学は、複雑な現象をうまく説明することができるのでしょうか?
これから色々と勉強していきたいな、と思っています。
まずは「科学の終焉」、「茶碗の湯」(下記参照)を読みたいと思います。
【補足1】
物理は終焉とかいったけど、個々の現象について説明する物理はまだまだこれからである、
と私は勝手に思っています(っていうか、物理学自体これからだろ←)。
個々の現象について説明する物理とは、
たとえば、粉物理学とか、・・・(例は1つかよ?)
(物性物理なんかは終わりはないんじゃないかな…)
寺田物理学なんかも、複雑系的なことをやっていたそうである。
金平糖とか。寅彦さすが。
【補足1の補足】
寺田寅彦は、「天災は忘れた頃にやってくる」とはじめて言ったかもしれない人です。
地球物理学者でもあって、地震学に貢献した凄い人です。
弟子に、あの"雪の結晶"(←自己組織化の代表例)の中谷宇吉郎とかいます。
(松岡正剛の千夜千冊の第一夜目の本"雪"の著者です)
寅彦は「三四郎」で、野々宮さんのモデルになったかも?な人です。
地震研究所の設立理念の碑文を起草した人でもあります。
http://outreach.eri.u-tokyo.ac.jp/eri/history/
http://outreach.eri.u-tokyo.ac.jp/earth_trivia/history/history_mission/
「茶碗の湯」という文章が、ファラデーの「ロウソクの科学」並に良い、という記事をどこかで読みました。
http://www.aozora.gr.jp/cards/000042/card2363.html
- 作者: ファラデー,三石巌
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要素還元主義については、「未来を予測する技術」という本で知りました。
シュミレーションに関する本なんですが、とても勉強になりました。
シミュレーションだけでなく、複雑系についても(読みようによっては)勉強になる、とてもいい本です。
今後、この本についてのエントリを書きたいと思います。
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